喜之道クリニックに受診される患者様が訴えることの多い疾患とその症状を下記に挙げています。
実際に受診すると違う疾患が隠れていたり、他科の受診を勧めることもよくあることです。
参考までに、受診される際の目安としてください。
気分障害(うつ・躁うつ)でお悩みの方
根拠のない心配や漠然とした不安を継続的に持ち続け生活に何らかの支障をきたす「全般性不安障害(不安神経症)」や、周りの環境や置かれている状況によって一時的に抑うつ症状を表す「適応障害」も含め、何かの理由があって引き起こされる抑うつ体験反応と、本人にとって意味不明な何らかの脳の異常によって生じた内因性うつ病があります。
継続的な内服治療や各種精神療法、カウンセリングや休養など治療方法は様々です。
また、心の症状だけでなく、整形外科や内科を受診しても異常がなく、よく話を聞いてみると心に負担を感じていた、など体の症状として現れている場合もあります。
ご自分で気づきやすい症状もあれば、ご自分では気づきにくくご家族や周囲の方が気づくような症状もあります。
また、以前は「躁うつ病」と呼ばれていた、躁状態とうつ状態をくりかえす「双極性障害」もあります。
双極性障害は、放置していると、何度も躁状態とうつ状態を繰り返し、その間に人間関係、仕事や家庭などを失うこともあります。
下記のこころの症状・からだの症状・躁状態に心当たりのある方はご相談ください。
- こころの症状
- 気分が落ち込む
- 不安を感じることが多い
- 意欲がわかない
- 集中できない
- 人との関わりを避ける
- 怒りっぽくなった
- からだの症状
- 動悸・めまい・息切れ・耳鳴り
- 肩こりなど関節痛
- 食欲不振・食欲過多
- 下痢・便秘・吐き気
- 生理不順・月経時痛
- 疲労感
- 睡眠の問題
- 躁状態
- 気分が高まって元気になった気がする
- 眠らなくてもじっとしていられず、動き回る
- しゃべり続ける
- 気が散ってひとつのことに集中できない
- 怒りっぽくなった
- 自分は何でもできる気がする
- 浪費をする
パニック障害でお悩みの方
パニック障害は思春期頃から発症することが多い疾患です。
内科などを受診しても異常が見つからないのに、急な息苦しさや動悸などの症状が現れ強い不安に襲われます。症状の度合いは人それぞれなので軽い息苦しさや動悸などに現れている場合もあります。
発作に襲われることに対する予期不安によって毎日の生活に支障をきたすようになってしまいます。
パニック発作の症状としては以下のようなものがあり、以下のうち4つ以上が突然出現し、10分以内にピークに達する状態がパニック発作と言われています。
内服治療により軽快する方もいますので、症状に当てはまるものがあればご相談ください。
- 心臓・呼吸器の症状
- 息苦しさ・息が詰まる
- 動悸
- 胸部・腹部の症状
- 胸の痛み
- 吐き気・お腹の不快感
- 全身の症状
- 手足の震え
- 冷汗・熱感
- シビレ
- 感覚異常
- めまい・ふらつき
- 自分が自分でない感じ
- 不安・恐れ
- 狂いそうな心配
- 死への恐怖 など
強迫性障害でお悩みの方
強迫性障害は思春期から青年期にかけて生じることが多く、壮年期でもなることがあります。
自分でもおかしいと思いながら繰り返してしまう方もいますが、自分では気づきにくいことも多く、生活や仕事に支障が起きたり、周囲の方から言われて気付くようなことがあります。
以下の強迫観念や強迫行為が継続し、社会生活に支障が出ているような場合には内服や認知行動療法によって軽快も期待できる病気ですので、お悩みの方はご相談下さい。
強迫観念とは
大丈夫だと分かっていても繰り返し頭に浮かんで離れない考えが強迫観念です。
- 汚いものや汚染が気になる
- 不幸な恐ろしいことが起こるのではないかとおびえる
- 物事の左右対称性、順序、正確さが気になる
- 良心に反することをしないか不安になる など
まずは強迫性障害を理解するために、強迫観念と強迫行為についてご説明いたします。
非常に重要な概念となります。
強迫症状とは強迫性障害の症状であり、強迫観念と強迫行為の二つからなります。
両方が存在しない場合は強迫性障害とは診断されません。
強迫症状はストレスにより悪化する傾向にあります。
強迫行為とは
強迫観念を取り除き不安を打ち消すための動作や行為が強迫行為です。
- 何度も手洗いする
- 長時間入浴する
- 鍵やガスの元栓、電気のスイッチを何度も確認する
- 事物を何度も整頓したり、掃除したりする行為
- 儀式的に繰り返される、不安・不幸を避けるための行為
- 車の運転中、気がつかないうちに人を轢いてしまたのではないかと不安になる
- 不要物を家にためこんでしまう
- 不吉な数やこだわりの数がある など
統合失調症でお悩みの方
統合失調症は思春期から青年期にかけて発症することが多く、幻覚や妄想という症状が特徴的な精神疾患です。
本人には病気の自覚がないことも多く、思考や行動、感情がまとまりにくくなるという特徴を併せもっています。
原因は今のところ明らかではなく、進学・就職・独立・結婚などの人生における変化が発症の契機となることが多いようです。
統合失調症は慢性に経過することが多い病気です。
短期間でなかなか病状が回復しないことから不安になる方も多いですが、薬物療法や心理社会的ケアにより、長期的な回復が期待できるようになりました。
お悩みの方はご相談ください。
統合失調症の症状は大きく陽性症状、陰性症状、認知機能障害の3つに分けることができます。
- 陽性症状 健康な頃にはなかったものが表れる
- 幻覚(幻聴・幻視)
- 妄想
- 思考が混乱し考え方に一貫性がなくなる
- 陰性症状 健康な頃にあったものが失われる
- 喜怒哀楽が乏しくなる
- 何かを行おうとする意欲がなくなる
- 自分の世界に閉じこもり、他者とのコミュニケーションをとらなくなる
- 認知機能障害
- 物事を覚えるのに時間がかかる
- 仕事や勉強に集中したり、考えをまとめたりすることが難しくなる
- 物事に優先順位をつけてやることが難しくなる
もの忘れでお悩みの方
認知症には様々な種類がありますが、早めに「治療と介護」をすれば進行が緩やかになることもあり、認知症と共に穏やかな生活を送ることができます。
また、認知症には「病識」と言われる自覚症状がなく、本人は問題視していないことも多くあります。
ご家族様や身近な方が気付くことが受診のきっかけになることもありますので「おや?」と思ったら早めに相談ください。
早期発見のめやす
- 物忘れ
- 同じことを何度も言う・聞く
- いつも何かを探している
- 判断力、理解力の低下
- 料理、かたづけ、計算などのミスが多くなった
- 話のつじつまが合わない
- 時間・場所・人がわからない
- 日時や場所を間違える
- 家族の顔・名前を忘れる
- 人柄が変わる
- 些細なことで怒りっぽくなった
- 落ち込むことが増えた
発達障害でお悩みの方
発達障害には大きく以下のような疾患があります。
- ASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群・広汎性発達障害)
- ADHD(注意欠如多動性障害)
- LD (学習障害)/ SLD(限局性学習症)
- DCD(発達性協調運動障害)
上記疾患でも、人により症状はまちまちです。
発達障害により生きづらさや生活のしずらさを感じている、また、二次的なうつ状態など二次性の症状の治療が必要となる場合もあります。
当院では、大人の発達障害に関して詳しい検査などは行っておりませんが、検査をご希望でしたら他の医療機関への紹介などを行いますのでご相談ください。
初診予約受付0979-22-2411受付時間 8:30-16:30 [土日・祝日・12/31-1/3・8/13-14除く]
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